1.敗戦国の宿命

我が国、なぜか、他国との領土問題がクローズアップされる状況にある。

そのような、各番組を眺めていた。

結局、日本は敗戦国なのだと痛感させられた。

敗戦国ゆえに、国民の多くが、愛国心を捨て、自国を自虐的目線で見るようになったのだ。

それは、政治家でも、評論家でも、学者においてさえも。

太宰治のエッセー:もの思う葦を読んだときにも、敗戦後(昭和22年くらい)に全体主義の否定を国民が選択している情景が記入されていた。その分、個人主義と民主主義が大きくはぐくまれてきたのかもしれない。

アニメの聖闘士星矢に、記憶に残る言葉のフレーズがある。

確か、「全ては一人のために、一人は全てのために」のような意味だった。

漠然と眺めた子供向けのアニメに、このフレーズである。  今でも、苦悩していると感じた。

この国の全部が、皆のためと、自分のためとの線引きに悩んでいるのだ。

いわれのない犠牲(戦争の)にあいたくない。しかし、子供たちを守らなければならない。

そして、この国の未来の幸福は、当然、我々にも幸福をもたらす。しかし、敗戦国である我が国は、全体を信用できない歴史的遺伝子をもつのである。

2.民族について

日本は分かりやすい国なのだ。古代から海が国境だったから。

実は、世界においての国とは、日本より曖昧なのだ。

日本民族とは、海によって分けられたので明確に日本民族≒国なのだ。

民族とはなんなのだろうか?本当は、その違いが明確と言えない。多分、その家の歴史的背景の中で使っている言葉が異なることによって、何人何人と言うような区分が出来て、その流れの中で、民族的戦争をいくつも経験してきて、その結果、民族性を高めていった(民族意識を高めた)と考えられるのである。キリスト教とイスラム教、ユダヤ教の対立も民族性を強いものにしていった経緯がある。

民族のルーツは、その歴史に由来しており、ざっくりと言えば、自分が何々人なのだと思っている事が基本なのだ。だから、我が国とは多少異なり、血筋に由来する民族意識ではないのだ。そして血筋にしても、これだけ人口の多い世界で、純粋に純血であるはずがないのだ。

世界の国々を見ても、国と民族が一致しているところはそんなに多くない。アメリカを筆頭に、共和制をとっている(中国も)。

国≒民族という方が珍しい。

3.民族的悲劇

紛争の原因は、民族主義が根底に流れている。

ナチスドイツもユダヤ人をホロコーストに送った根拠は民族であるし、イスラム原理主義とアメリカとの紛争も民族が見え隠れする。

民族の悲劇は、歴史を忘れないからなのではなかろうか?先にも述べたように、民族意識を高めるためには、紛争による対立によってその意識を高める。その長い歴史的経緯(恨みや屈辱)をその民族の根拠としてる側面が大きい。

さて、それが分かったからと言って、今日から私は日本民族から脱退はできない。それは、我が民族を愛しているし、その事によって、受け入れられ生きる場所も提供されているからである。

そういう事が民族の帰属意識であるはずで、やはり、どこかに所属する事は必要なのだろう。

4.現実的に領土問題

韓国と中国は、我が日本を仮想敵国化してそのナショナリズムを高めてきた。

だが、今、キャスティングボードは日本が持っているのである。日本を敵国視してきた国民感情を、日本が逆なでしようと思えば簡単という事である。こちらに、両国の国民を憤慨させるマッチを持たせたとさ言える。日本は、野蛮な国ではないので、簡単にマッチをすったりしないが、追いつめられるとすらざるを得なくなる。そんな局面を、各国のリーダーは望んでいるのだろうか?

このように、両国に反日本的教育の危うさを意識してほしいし、今後考えていただきたい事柄である。

そして、我が国も、外圧が高まれば、自衛隊の軍隊化へのベクトルが強くなる。平和国家日本を目覚めさせる事が、アジアの安定のために望むべき方向なのだろうか? 極東アジア地域の安定を考えなければならない各国の首脳に冷静な判断をお願いいたします。

私は、自衛隊の軍隊化に否定的である。政治が不安定な日本において、リーダーの政争の具になるような軍隊を作るべきでないと考える。そして、太平洋戦争みたいな悲惨な戦争を起こしたくない。だから、集団的自衛権について私は悩んでいるのだ(OKともNOとも言えない)。日本の軍人が血みどろの戦地に送られたとするならば、平和国家の意識に変化が起こり、どの方向に進んでしまうのか想定ができない。太平洋戦争のようなことは二度と起こらないとは思うが、民族意識を高める事は間違いない。

現状の極東の安定は、平和国家日本が大きな役割を担っている。それは、我が国だけでなく、アメリカ・中国・韓国の方々にも理解していただきたい。

2012.9.26 sorry

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