【詩5】桜



皆のために咲いた桜はすぐに散ってしまう
毎年毎年咲いては散っていく

散ることは宿命でそれに意味はあったのか?
花びらに心があるならばその理由を教えてほしい

何も分からない僕たちは美しさだけで涙する
散らずに1年中そのままでいてほしくても
僕らには何もできない

せめて一斉に散ることが救いなのかもしれない
散る時に感じる孤独をその直前まで知らなくて済むから

そんな花1つ1つの思いを考えて僕は生きている
僕の幸せのために空に舞ってくれたのだね
その思いは永遠に崇高に残るけれど、
それで1つ1つの花びらが幸せだったはずもない

そんな事が教えるのは、
  自分勝手がしあわせってことか?
  人のために生きるって事が不幸って事か?
  何もしないってことが自由って事なのか?

もし、僕の番が来たら負けないくらい崇高でいたい
そして、負けないくらい矛盾を残したい

そんなことに意味があるのかもしれない

2010.3.4 sorry