【文化5】映画「JFK」
昨日、JFKをNHKのBSでやっていたので見た。
流石に、話題の映画だった(当時)。
製作:1991年
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース
簡単にストーリーを述べると。ジョン・エフ・ケネディー大統領(以下JFK)が暗殺された事件の真相を主役の検事が追求していく映画である。
陰謀によって暗殺されたとする立場で、主人公は真実を追求していき、その過程で色々な圧力を受けるという流れで構成されている。
私は、真相を明かす事が正しい場合と間違っている場合があると考えている。主人公の正義も十分に納得するが、そんなに単純とも思えない。そういう現実主義者でもある。それが、正しいか悪いか別にして。。。
で、結局は映画なので真相など無いのだけれど、色々感じた。最もリアリティーを感じたのは、主人公(検事)と妻とのやり取りだった。
主人公は、国家の正義として、「国民を欺く事は、結局は悪で、危険である」というスタンスである。
で、その妻とのやり取りに、なんで興味を持ったか?であるが、時間軸で説明したい。
最初、大統領が暗殺された事に、妻は大きな怒りを持っていた。陰謀は許せないと。
そして、皆がその事件を忘れかけたころ(確か暗殺の3年後くらいから)、主人公が真相に近づいていくような状況の時、国家?の力のある得体の知れない組織から、圧力を主人公や関係者が受けていく。
恐怖を感じる出来事が色々起きる。
妻は、その戦い(圧力)に一歩も引こうとしない主人公に、「ただ、家族の幸せを考えて」というように迫っていく。
しかし、主人公は、「国家の正義」が大切という思いから、圧力を無視して捜査を進めていく。
妻は、家族の幸福を、主人公は、国家の人々の幸福を願っている。
そして、終盤、ある大物(キーマン)を起訴し勝負に出る。
その裁判でも、大きな圧力がかかって行くが、結局、妻は傍聴席に息子を連れて父の戦いの事実を見せる。
という流れである。
この妻の心の揺れ動きに、いろいろな事を感じた。
正義を何処に定めるか。女性として登場している妻に、私は、この映画の本当のリアリティーを感じたのです。
色々な事件の中、陰謀を疑えばきりがない。しかし、バカな!と思う事を見過ごしていいのか?とも思う。
多分、幸福で善良な妻は、何かを見たくないのだ。だが、息子には真実を見せなければならない。そんな事が、この映画では、最大のリアリティーだった。
自分には、結論が既にあるけれど、色々な思いで、この風景を眺めていたのでした。。。
2011.7.10 sorry