【哲学4】観念の起源-正義

正義の起源は命にあります。

なぜ人は正しいという観念を持つのでしょうか？
善があるから悪もあります。善がなければ悪もありません。
この単純な人にとっては当たり前の観念がなぜあるか？について私の思いを述べます。

人間の歴史を眺めた感じでは概ね正しい方向に進んでいると思うのです。
ヒトラが戦争で負けたのも、人間として正しいと思う力がバイアスとなって成功させなかった気がします。
そのような事柄によって一応正しいと人が思う方向に向かってると見ています。

では、正しいとは何でしょうか？法律ではやっていけないことが定められています。
その基本は悪いことをしたらをしたら罰するぞということです。
ならばみんなが共通して正しいと思うのは何か？
それは、されたら嫌だということが悪だということです。

道を歩いていて、いきなり殴られたら意味もわかりませんし納得もできません。
こういうことが、してはいけない人間の基本になります。それが、悪であるし正義と反対の行いなのです。
されたら嫌なことは、根源的には守るということを犯されることに他なりません。
個人・家族・国・地球そして宇宙とその範囲はまちまちですが、自分の守るものを犯すものが悪なのです。

ならば、なぜ人は守るものを持つのか? それは、生命だからです。
生命であるから守るし正義があるのです。

石や水に正義はありません。それは生命でないからです。生命はいつか果てます。それは全ての生命がそうです。だからそのことを知っているものにとって、生命は有限で滅びるということをその全てが共有します。それは、滅びないように努力しよう。我を滅ぼそうとするものは悪とみなすということが本能にあるので共有するのです。ですから、生命共通に正しさが存在します。戦争においても、敵にも同じ生命としての正義の根源があるのです。

有限の命→生命共通→滅びないように守る→正義ということになります。
結局、正しいという概念は、有限の命を守ろうとすること（本能）に起源があります。

もしあなたや家族にに無限の命があれば、善も悪もないのです。石と一緒でただ存在するだけです。

そして、そのような正しいとか悪と関係なく存在するのがデストロイヤーなわけです。ただ、意味もなく壊す。戦争には必ずこれを守るから戦争を行うという大儀があります。大儀なき戦争など存在しません。かりにそのような大儀なき戦争があるならば、それはデストロイヤー（単なる破壊者）なのです。そのような者には、生命全てを敵にまわします。
断言します。無益な殺生をするものに生命は必ず断罪を下すのです。
それを恐れないものが本当のデストロイヤーまたはモンスターになってしまいます。

悪人は、自分が正しくないことを分かっているから幸せに生きることができません。だからまだ救いがあります。
一番怖いのは、自分が正しいと思い込んでいることの根本に守るということが無い場合です。自分の欲望や権力や思いを満たすために、正しさを持ち出して人々を先導し敵を作りだし攻撃する意味づけをする。そのような者には必ず罰が下ります。これは生命の掟なのです。守ることを知らないものが幸せになれないのは他者から理解されないからです。
だれもそのようなものと何かを共有しようなどとは思わないし、理解もしたくない。
結局、協力を得られません。そのようなものはただ存在する石と同じでしかない。共有や理解されないものはただ存在するだけだからです。
有名人（経営者やリーダー、芸能人においても）の成功者と失敗者を分けるのもこのような力が根底にあるように思えます。いかがでしょうか？

注意：今、理解されていないと感じてる若者へ。分かってないかも知れませんが、若者は生きようと必死（生きる意味などを感じなくなることも大人へ近づく準備です。）でそれは自分を守ることだからデストロイヤーではないのですよ。
だから罪を犯しても更生させようとしますし大人は必ず応援しています。そのことを信じてください。
私自身若いころそうでしたから、守ることが分からなかったから。

2007.02.14 sorry (2012.01.27 改訂)